これまでの記事を通して、FP技能士3級試験においては過去問を解いて自分の実力を知っておくことが重要であるとお伝えしてきました。
では、過去問を解いて実力を測った後はどのように勉強を進めていけばいいのかというところについてお話します。
この記事のコンテンツ
残された時間を意識し「焦りスイッチ」をセットする
時間の棚卸しをして「在庫」を確認
これは出来る人と出来ない人が見事に分かれると思いますが、可能なら試験勉強を始める前にまずは勉強のスケジュールを組みたいところです(めんどくさい人向けのやり方も書いていますので是非ご一読ください)。
ダメではありませんが、オススメはしません。
「できるときにやる」の場合、予定している総勉強時間の100%を消化するのはかなり難しいです。
何故かと言うと、人間はサボる生き物だからです。
「いや、サボるなんてあり得ない!有言実行だ!」
という方は、心配ありません。ここは読み飛ばしてください。
期限ギリギリになると焦りだすタイプの人は、一応読んでください。
ただ、期限ギリギリになると焦りだすタイプの人に計画を立てろといっても難しいですよね。
それができるのであれば、そもそも焦る必要はないのですから。
私も元々はそういうタイプだったので痛いほど分かります。
だから、そういう方は「時間の棚卸し」だけでもやってください。
「時間の棚卸し」は言い換えれば「時間の在庫確認」。
試験当日までに試験勉強に費やせる時間がどれくらいあるかをざっくりと確認しておいてください。
これくらいなら10分程度で出来るはずです。
ここさえ確認できれば「勉強スケジュールを立てずに出来るときにやる」スタイルでも構いません。
時間の在庫が少なくなってくると勝手に焦り出して、せっせと勉強し始めるはずです。
注意してほしい点は在庫を「甘く見積もらない」ということ。
確実に使える時間を在庫数としてカウントしてください。
正直なところ、FP技能士3級くらいの難易度であれば「スキマ時間に気が向いたら勉強する」でも合格できますが、中難度以上の資格試験ではしっかりと勉強スケジュールを立てたほうが良いでしょう。
テキストはこの2冊で十分
FP技能士3級のテキストをアマゾンなどで探すと、色々な商品が出てくると思いますが、ある程度有名所でそこそこ人気があるものであればどれを選んでも大丈夫です。
私は以下の2冊しか使っていないので、他はおすすめできませんが書店などで見た限り大差はありませんでした。
見やすいかどうかは各自の主観にもよるので、一度店頭でパラパラと読んでみたほうが良いかもしれないですね。
1冊はテキスト学習、もう1冊は過去問学習用です。
私はこの2冊を使って試験勉強をしました。
結果的に学科は9割、実技は満点(まだ結果が出ていないので自己採点)だったので合格するのには十分な内容と言えそうです。
FP協会のFP技能士試験を受けるのであれば、この2冊をおすすめします。
ちなみに、過去問については日本FP協会や金財(きんざい)のホームページを始め、様々な資格試験勉強のサイトで掲載されていますので、テキストを両方買うのが難しい方は「みんなが欲しかった! FPの教科書 3級 2018-2019年」の購入を検討してください。
実際、FPのテキストに載っている内容も、詳しくまとめたサイトなどであればほとんど同じ内容が書いてあるので、テキストを買わなくても合格することは可能です。
しかし、書籍の強みは必要なときに情報をすぐに確認できるという利便性。
辞書のような使い方をすることが出来るので、1冊持っておいたほうが効率的に勉強を進めることができます。
- FP技能士で問われる知識は、現行の法令に基づいている
- テキストは必ず最新のものを購入する
- 安く済ませるために古本屋などで買うのはNG(情報が古い)
具体的な勉強スケジュール
どちらか一方で構いません。資格試験対策として効果抜群の内容が書いてあります。
【手順は2つ】合格までの勉強ルート
私の考えでは、合格までに必要な試験勉強の手順は大まかに言えば2ステップだけです。
- 過去問(学科のみ)1回分を制限時間60分で解く
- 過去問の結果を見て、テキスト学習に入るか更に過去問を解くかを決めて進める
試験当日まで1ヶ月と仮定しましょう。
更に細かく、残された日数は4週間で28日ということにします。
こうすることで、7日✕4セットで対策スケジュールを組めます。
時間の棚卸しで、どうしても時間の在庫数が見積もれなかった方は、ここで1日に確保できるであろう最低勉強時間をはめ込んでください。
1日1時間であれば、試験までに使える時間は1時間✕28日=28時間です。
さて、何時間確保できたでしょうか?
以下に具体的な勉強スケジュールの例を2つ示します。
自分が確保できている勉強時間と比べて、足りないようであれば勉強を始める時期を早めるか、スケジュールを調整して時間を確保してください。
無駄な時間は必ずあるはずです。
主婦の方や社会人1・2年目、初見の過去問正解率30〜50%などの場合
学習に使う時間は合計30時間。
あくまで目安なので、不安な分野が多い方は必要に応じて時間を追加してください。
テキストはパラパラとアバウトに読むのであれば2周、しっかりと読むのであれば1周で十分です。
テキストを何周するかは、あまり重要ではありませんので目安にしてください。
どちらにしても過去問を解き直す際にテキストを見ながら復習することになりますので、厳密に「何周しなきゃ…」などと深く考える必要はありません。
- 試験までの4週間のスケジュール
時間配分 | 内容 | |
1週目 | +α | 1週目はサボっても大丈夫です。逆にここはボーナスタイム。時間が取れた分だけ合格の確度が上がります。
時間が取れる方は以下に記載する2週目以降の工程をそのまま前倒しして始めましょう。 2〜4週目で取れる時間が減りそうな方は、ここでその分の時間を捻出してください。 |
2週目 | 9時間 | 過去問(実技のみ)を2回分解く(2時間)。
過去問を解いたらテキスト学習に入る(7時間)。 |
3週目 | 7時間 | テキストと過去問を併用。過去問を解いてわからないところはテキストを読む。 |
4週目 | 14時間 | 過去問を重点的に解く。この時点でわからないところはしっかりと潰しておく。 |
合計30時間 |
表の通りに時間配分できるのであれば、1週目はサボっても大丈夫です。
ただし、ここでサボらずに勉強できればその分が貯金になります。サボる理由がなければ是非ここから始めましょう。
2週目の内容をそのまま前倒しすれば、4週目にかなり余裕ができます。
1週目をしっかりサボる場合も、前倒しして始める場合も、工程的にはここが試験勉強のスタートです。
ファーストステップで過去問を解き、大体の実力がわかったかと思いますが、この工程でもまず過去問を2回分解きましょう。
こちらも同様に1回1時間でチャレンジしてください。ここで2回分やれば、計3回分の過去問を解いたことになります。
過去問の採点が終わったら、テキスト学習に入ってください。
過去問は必ず試験問題を「紙」に印刷して取り組んでください。
採点がやりやすいですし、後に自分がどこを間違えていたのかを一覧することが出来ます。
3週目は過去問とテキストを併用して勉強を進めましょう。
実技よりも学科をメインに過去問を解きます。
また、過去問は解説があるものから優先的に解いてください。
採点の際に、間違えた理由、正解した理由を確認できなければ意味がありません。
学科に加え、実技の過去問にも手を付けていきましょう。
ここまで来ていれば学科+実技の過去問であっても合わせて1時間もあれば十分解き終わる程度の実力になっているはずです。
1日に最低でも過去問2回分(学科+実技)を解いてください。
3日で6回分の過去問を解くことが出来るので、自分の弱い分野がかなり洗い出されます。
得点は大体ですが8割以上を目指しましょう。
6〜7割だと不安が残ります。
実際のところ平均して7割くらい取れていれば、基本は抑えられているということなので合格に近いのですが、6割だと問題によっては合格基準に届かない可能性も…。
この時点で弱い分野は、根本を理解していない可能性が高いので、再度重点的にテキストを読み、それでも理解できなければインターネットで解説しているサイトを見て勉強しましょう。
学生、初見過去問正解率30%以下などの場合
学習に使う時間は合計50時間。
ここでは1ヶ月のスケジュールで組んでいますが、2ヶ月使えると安心ですね。
- 試験までの4週間のスケジュール
時間配分 | 内容 | |
1週目 | 12時間 | テキストを1周する |
2週目 | 12時間 | 過去問を解く |
3週目 | 12時間 | テキストをざっと1周する(わからないところは重点的に) |
4週目 | 14時間 | 過去問をひたすら解く |
合計50時間 |
先程のケース(主婦、社会人向け)と違うのは、テキストに触れる時間と過去問に手を付けるタイミングです。
ここで想定している人は、ベースとなる知識が少ないので、まずは基礎をテキストで固めていきます。
テキスト1週目ですべてを理解しようとせず、断片的にでも情報を頭に入れていきましょう。
過去問のトレーニングで断片的な知識をつなぐことができますので、ご安心を。
ひとまずテキストを1周読み込みましょう。
12時間だと1分野あたり2時間ですが、人によっては足りないことも十分にありえます。
あまり時間にとらわれず、自分のペースで読み進めてください。
テキストには分野ごとに過去問が少し掲載されていることもありますが、せっかくなのでそれも解きましょう。
1週目でテキストを1周したら、早速2週目から過去問を解いていきましょう。
まだこの段階では知識が不完全なので、解けなくても大丈夫です。
ここでの目的は、1週目で読み込んだテキストの情報を「過去問」によって引き出すということ。
わからない部分はその都度テキストで確認してください。
3週目では、1度読み込んだテキストを再度読み返してください。
1週目ほど丁寧に読む必要はありません。
最初から最後までパラパラと読み進め、苦手分野では立ち止まって読み込んでください。
3〜4時間でテキストを読み返したら、残りの時間で過去問を解きます。
このあたりから実技の過去問にも手を付け始めましょう。
1日に最低でも過去問2回分(学科+実技)を解いてください。
3日で6回分の過去問を解くことが出来るので、自分の弱い分野がかなり洗い出されます。
得点は大体ですが8割以上を目指しましょう。
6〜7割だと不安が残ります。
実際のところ平均して7割くらい取れていれば、基本は抑えられているということなので合格に近いのですが、6割だと問題によっては合格基準に届かない可能性も…。
この時点で弱い分野は、根本を理解していない可能性が高いので、再度重点的にテキストを読み、それでも理解できなければインターネットで解説しているサイトを見て勉強しましょう。
私が実際に使ったFP技能士3級オススメ学習サイト
過去問をやる際は、解答の解説があるかという点を重視してください。
何故間違ったのか、何故正解だったのかを確認することがとても重要になります。
日本FP協会・金財(きんざい)の公式ホームページ
その他ブラウザ上で過去問に挑戦できるサイト
サイト名 | URL | おすすめポイント |
過去問クイズ | http://kakomon-quiz.com/fp3/ |
|
過去問ナビ | http://kakomonnavi.com/licence.php?id=fp3_gakka |
|
過去問.com | https://kakomonn.com/fp3/ |
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